2.3D基礎

『イメージ』
3D画像の描画を概念として説明するには「スタジオ内でのビデオカメラ撮影」を例えにするのが適しています。スタジオとは3D空間の事であり、ビデオカメラで写す光景がLGPが描画することでモニターに映し出される画像になります。

LGP起動時は、ライトすらない空っぽのスタジオにビデオカメラを持った貴方がいる同じような状態であり、ビデオカメラには真っ暗な闇が映されるだけとなります。これではどうしようもないので、貴方は小道具や照明を持ってきては気に入った所に配置することで初めてビデオカメラに画像が映るでしょう。

LGPでの3D処理もこれと同じ考え方です。LGPの起動時は真っ暗なスタジオにカメラの準備ができているだけの所に、あらかじめ作成しておいた3D画像を配置したり、ライトを配置したりすることで3D画像を描画します。


『3D空間/3D座標』
X座標(左右)とY座標(上下)だけで表現する平面的な2D空間に描画を行う2D画像に、Z座標(前後)の奥行きを持たせた3D空間に描画したものを3D画像といいます。下の図に3D空間のイメージを書いてみました。

2D画像では画面平面の横方向をX座標(左端を0として左方向をマイナス、右方向をプラスで表現)、画面平面の縦方向をY座標(上端を0として上方向をマイナス、下方向をプラスで表現)としていました。
3D画像では多少異なり、画面平面の横方向をX座標(中心を0として左方向をマイナス、右方向をプラスで表現)、画面平面の縦方向をY座標(中心を0として上方向をプラス、下方向をマイナスで表現)、画面平面に垂直の前後方向をZ座標(中心を0として手前方向をマイナス、奥方向をプラスで表現)であらわします。


『3D画像の作り』
最近の映画には必ずといって良い程どこかでCGが使用されています。ゲームでも奇麗な3Dキャラが縦横無尽に動き回っています。
映画の中の3D画像とゲームの中の3D画像では、リアルさにかなりの差がありますが、両者の基本的な理論は同じです。
3Dの画像はすべて3角形の平面を組み合わさって出来ています。
例えば、3Dのサンプルで有名なティーポットも



ティーポットを構成している平面の輪郭だけを表示すると、三角形の組み合わせである事が分かります。



画像を描画する最小単位は1つの点です。しかし、テーポットを点の情報だけで表現するとなると、とんでもない程多くの点情報が必要となります。そんなものを扱うのは非実用的なので、もう少し大雑把なもので表現しようと言うことで考えられたのが「ポリゴン」という考え方です。ポリゴンは板をあらわします。すべての物体は板を張り合わせて表現できるというものです。上のティーポットが良い例です。
例えば四角い板を点で表現すると縦横を100分割程度としても100×100=1万個の情報が必要になりますが、四角い板として考えれば4辺の頂点の情報(4つの情報)だけが必要となるのです。その考え方を突き詰めると、四角い板は2枚の3角形の板が組み合わされていることが分かるので、そこから最小単位は3角形として、すべての物体を表現します。